「インターンシップ」という映画がありました*1。
勤務する時計屋の倒産を告げられた中年セールスマンのふたりがGoogleのインターンシップに参加。悪戦苦闘の末、並み居る秀才の若者たちを押しのけ正社員に採用されるというストーリーです。そもそも時計屋の倒産はスマートフォンの普及が理由で、この中年セールスマンたちもデジタルに取り残された二人だったのに。彼らの強みは培ったセールストークと人生経験だけでデジタルにはまったく疎い。それなのに最先端IT企業の正社員となった経緯とは。このあたりは映画の筋書きの面白さではあります。Google本社が実名で登場するところも見どころでした。
映画の話なので脚色はあるでしょうがひとつの国の働き方を現していて、これがいわゆるジョブ型、リ・スキリングの姿なのか!?ともいえそうです。
日本でも同様の事例が実際にあるかも知れません。しかし、こういう状況はちょっと想像しにくいわけです。多くのオッサンたちにこのようなエネルギがあるかと言われればないと思います(自分も含めて)。
この映画の後編があれば面白そうです。正社員に採用された中年セールスマンたちが業績を上げていくのか、あっさりと解雇されて職探しをしているのか。ダイナミックといえばカッコいいですが、その果てが格差と分散だとしたら怖いような気もします。
*1 原題「The Internship」 (2013) 日本では劇場未公開とか。主演はヴィンス・ヴォーンとオーウェン・ウィルソン。